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用語解説

レセプターチルドレン

フィーネの魂を受け止める器として集められた観測対象の総称。

リインカーネーション最大の欠点は、
フィーネの刻印を持つ者が、アウフヴァッヘン波形に接触するという、
圧倒的偶発性にそのすべてをゆだねている点である。

いくら超常の能力や記憶を継承しようとも、
それらを活かせる環境にいなくては、ただ無為な時間を過ごすことになってしまう。

そのため、米国政府と通じてF.I.S.を組織したフィーネは、
まず手始めに「保険」の準備に着手するのであった。

理想半ばに肉体を失ったとしても、
時間をロスすることなく計画を再開するには、
次なる魂の器をあらかじめ手元に用意し、備えておくことが最善策であり、
その器こそが、レセプターチルドレンであった。

病院記録等の個人情報から洗い出された器の候補者たちは、
社会関係性の薄い、
いわゆる「身寄りのない人間」(とくに乳児や幼児)を中心に絞り込まれていく。

とりわけ、日本から選出されたレセプターチルドレンが多いのだが、
その理由は、紀元前722年頃、中東地域にて行方知れずとなった支族のひとつが、
フィーネの刻印を持つ者たちであり、彼らが古代の日本に渡来流入したからとされている。

F.I.S.にて囲われた観測対象者は、最大数千名を越えるのだが、
フィーネの死後、その中から新生フィーネの再誕を確認することはできなかった。

その後、秘密裏に廃棄処分される予定であったが、
ナスターシャたちの蜂起によって
レセプターチルドレンと思しき監禁された少年少女の存在が明るみに晒されることとなり、
国際社会からの批難を恐れた米国政府は対応を一転させるのであった。

現在は、解放・保護というカタチで救出済み。